【バサクラ2023全記録15】千藤卓/外浪チャター勝負と北利根川の予告バイト

まとめ:編集部
写真とレポート:染谷翔太

10月29~30日、茨城県美浦村・霞ヶ浦トーナメントプレイスにて開催されたBasser Allstar Classic2023。出場した全23選手の一挙手一投足をプレスアングラーのメモをもとに追いかける「フットステップ」。ウェブ上だけでの特別公開です! ぜひBasser最新号誌面と合わせてご覧ください。

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◆ウイナー・伊藤選手の当日の釣りにフォーカスした記事をBasser最新号(2024年1月号)からウェブ用に再編集して掲載中! 雑誌1冊だとボリュームが多すぎる……という方におすすめのウェブ版特別編集です。

【有料記事】なぜ伊藤巧だけが5尾も釣れたのか? >>

 

15位/千藤卓選手のフットステップ

千藤卓(せんどう・たかし)

1974年生まれ

主な戦績

2017年Japan B.A.S.S. Nation桧原湖戦優勝
2015-2018Japan B.A.S.S. Nation準優勝4回
2023年ワイルドカード琵琶湖戦優勝

ボート関連装備

ボート:ナイトロZ21
船外機:マーキュリーオプティマックスPRO XS250
エレキ:ウルトレックス112Lbs36V
リア魚探:HDS8gen2、GPSMAP7412XSV
フロント魚探:GPSMAP1222XSV、GPSMAP1022、HDS10gen2
自動車:トレイルブレイザー

 


DAY1

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テーマは「風、波、光」。「パターンはない。直感、感覚で釣る!」。

スタート前はリラックスした雰囲気の中に闘志を燃やす。「ピリピリを外に出すな!弱いからそうなるんだろ。内に止めろ!」「明日の天気がやばいから、今日まず全部釣る」

吠える。

「ジェットボイルがあります。コーヒーでも飲みましょう」「東浦9時12時に時合くるはず!」などとコメント。ランチング時は花道の他の選手の盛り上がりを見て「俺が勝つしかないな」とこぼす。

▼外浪逆浦

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6:30

水温18.4℃。「ここはチャター一択!」。「霞本湖、北利根、なさかを軸にする。再現性はないから、閃きで釣れる。今日の変化を捉える! オカッパリのときに思いつきで動くのと一緒。ある程度エリアは決めるけど、変に理論建てると釣れない」。

チャター(ジャックハンマー+マグナムフルークニンジャチューン)である程度流してからドックの壁をノーシンカーリグ(ファットイカ)で撃つ。「秋は漁港の先端釣れたりする」。

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day1-4-3

7:14

「そろそろ釣れると思う」の言葉の後チャターで1240gキャッチ!「回ってる魚か?」

「ケビン・バンダムならここでチャター投げてますよ!」

7:54

とんぼ公園前の石積み。フラットサイドクランクへ変更。「プラで一番釣れてるのが開発クランクとジャックハンマーだった」

8:05

スイッチバズで流す

8:15

「光量的にそろそろラスト。南岸が次はシェードになる」

8:29

「マグナムフルークのニンジャチューンは今回思いついた! いいところで水を逃したいのと、なるべくトレーラーは動かないようにしたかった。上下動するのは嫌だった。だけどブレードがあるから動くのが肝。あくまでブレードの動きに追従して動いてほしい」

 

▼北利根川

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09:09

北利根川の「バスの成る木」をテキサスリグ(ダブルモーション)で撃つとバイト! しかしアワセ切れ。「キロはあったと思う」。2回目のバイトはすっぽ抜け。

▼東浦

10:06

園部川を目指し東浦へ走るが霞ヶ浦大橋下で雷雨最前線を迎える。一時避難後、一ノ瀬川を経由して1145分に園部川に。

11:45

「濁ってる?」「レンコン畑から出る濁りを超えたらキレイになるはず!」

ダブルコロラドスピナーベイトで流しながら上流へ向かう。水温は14.5℃。2℃低下している。「今までのバス釣り人生でこんな中でもいくらでも釣ったことある。こんなときこそ、オイコラー! な魚いるかも」

12:26

下る。その後恋瀬川へ向かうが河口で濁り水を見て移動。東浦のスポットを巡ってから小野川を目指す。小野川周辺のスポットをノーシンカーやチャターでチェックするがノーバイト。帰着。

 


DAY2

▼外浪逆浦

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6:21

外浪逆浦到着。「水色が少しついた」とチャターをブレイクに沿わせつつ丁寧にアプローチ。軽く巻くと巻きアワセしやすいとのこと。ビーブルなども使用。「底荒れしたから少し離れたストラクチャーに退避しているはず」。小移動しながら外浪逆浦を巻くがバイトは訪れず。

 

▼北利根川

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8:08

「花火のあとは釣れないないけど、やってみる」と初日にアワセ切れしたブッシュに再チャレンジ。「食うと思う」と言った直後のキャストでノンキーを釣る。ルアーは5gチェリーリグ(ダブルモーション)

 

▼麻生

8:31

ラフウォーターを乗り越え麻生の消波ブロック帯に到着。「ここだけ風裏と読んだ」。ビーブルとチェリーリグでチェック。このあと北利根川を経由して外浪逆浦に戻る。

 

▼外浪逆浦

day2-3-Nov-30-2023-11-19-34-2810-AM

10:15

3DSクランクなどでチェック。サギが2匹いるときにバイトらしき反応。IS200に変えて早引きを試す明らかに朝よりベイトを見える。「時合を超えて時代がきた」とチャターに変更。

このあと北利根川で少し釣りをしてから園部川へ。

▼園部川

12:06

かなりのラフウォーターをくぐりぬけ園部川へ!「裏切りの東浦、挽回なるか!?」「上流、濁りとれてないかな?」。

11:21

園部川を遡上。バンク際が澄んでいる「地形変化で釣れる」水深は1.2m。「水温下がってもいれる場所」。

しかし園部川ではバイトを得ることができず、会場付近のエリアに寄り道して帰着。

 

【千藤さんのプレスを終えて】

「再現性はないから、閃きで釣る!」をテーマに据えて、過去の経験値と直感を頼りに釣り進めたのが千藤さんでした。チャター、スピナベ、テキサスとストロングな釣りを中心に、あえて霞ヶ浦周辺にエリアを絞り、散らばった魚を当てていく釣りを展開します。初日、外浪逆浦、常陸利根を中心にエリアを絞り、2日目に確信的な手応えがあった園部川、恋瀬川を軸に据える予定でした。ただ、2日目の暴風を懸念し、初日に園部川、恋瀬川に行く(が、ストームで阻まれる)ことになるなど、事前の想定とは異なった試合展開になりました。

初日、ランチングの際に選手の行く末を見た結果、予定していなかった外浪逆浦のストレッチに行くことに。結果的に、この閃きが功を奏し、キッカーフィッシュに繋がりました。ただ、試合全体を見ると、この外浪逆浦と常陸利根にある通称、バスの成る木であった合わせ切れの経験を引きずる形となったのも事実でした(この2つのエリアは幾度となく入り直します)。「プラではすべて違うエリアで一本ずつ釣れていた」という状況と、バサクラ初日の強烈な経験とで揺れていたように感じました。千藤さん曰く「結局、再現性を求めてしまった」のが2日目の敗因だったとのこと。

千藤さんは頭から爪先まで、初日はプレスの僕をも楽しませようとエンターテインメントをしていただき、2日目は緊張しながらも、残り時間が少ない中でラフウォーターを爆走して霞ヶ浦を縦断、園部川に行くなど、視聴者の方を楽しませようと尽力されていたように思いました。この2日間の顛末と、愛らしい魅力のある千藤さんの魅力が少しでも伝わればいいなと思います。

 

2024-11-25 16:00:15